あらすじ

楽屋 〜流れ去るものは やがてなつかしき〜
 
 何時頃からか、名作公演に限って、主演女優の楽屋に亡霊になった女優たちが出没するという。        
 しかも彼女たちが発する台詞の随所に、古典戯曲「かもめ」、「三人姉妹」、「マクベス」等の名台詞が散りばめられているというではないか。
只今「かもめ」上演中のある劇場。作家はあのアントン・パーヴロヴィチ・チェーホフである!
 やはり亡霊たちは姿を現す。空襲で死んだ女優Aと戦後自殺した女優Bが楽屋で念入りに化粧をしながら、永遠にやっては来ない出番に備えている。主役のニーナ役の女優Cが楽屋に戻って来ると、彼女のプロンプターを一時つとめていた女優Dがマクラを抱えて登場する。その目的とは・・・・
 そして・・・・女優Dもまた死して亡霊となり・・・・
 登場する女優の亡霊たち。志半ばで芝居の世界から切り離された女優魂は現世に浮遊し続けられるのか?                                                      
 清水邦夫は女優の凄まじいまでの業に、辛辣かつ滑稽、愛しさと哀切に満ちた台詞を与え、その眼差しは細部にわたって注がれて女たちの心の微細なひだや傷口を浮き彫りにしていく。


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